カビ・虫食い


●竹やトウモロコシ、テンセルも植物系再生繊維
●「麻」表示素材はリネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけ

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 竹やトウモロコシ、テンセルも植物系再生繊維
紙と同じ原料の木材パルプからつくられるレーヨンやテンセル、今年から出てきたバンブー、トウモロコシも植物系再生繊維です。

■汗などの水分を吸って変形しやすい
植物系再生繊維は、綿のように肌触りがよく、水分を良く吸い取るという性質があります。しかし、独特の風合いや光沢を求めて、自然の繊維をいったん化学薬品で溶かしてつくられる再生繊維は、水分によって変形しやすいという性質があります。特に新素材のバンブー(竹)繊維は、レーヨン以上に縮みやすいものです。

■毛羽立って白っぽくなりやすい
テンセル繊維は、摩擦に弱く、1本の繊維が枝毛状態になりやすいという性質があります。紺などの濃色の生地では、繊維の表面が毛羽立ち白っぽく見えるようになります。お尻や背中、脇の下など関節部分の擦れやすい箇所に注意しましょう。
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 「麻」表示素材はリネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけ
夏の素材として爽やかな肌触りで、清涼感のある麻。しかし、衣料品の素材として正式に「麻」と表示できるのは、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけです。

■麻という名の植物はありません
繊維の種類として「麻」と呼ばれているものは、植物の茎や葉の繊維を材料にしたものの総称です。コーヒー豆の袋で知られるジュート(黄麻)、リュウゼツランの仲間のサイザル麻、麻薬で知られる大麻、バナナの仲間のマニラ麻など無数にあります。しかし、繊維製品として「麻」と表示できるものは、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけなのです。

■短繊維の麻はほつれやすい
ざっくりとした感じの素材として使われるジュートなどの「指定外繊維」の麻は、一般に繊維が太くて短いため、毛羽立ちやすく、縫い目がほつれやすくなってしまいます。衣料品には向かないファッション製品だと心得てください。
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