紳士ベストのモアレ
イメージ
クリーニング(パーク)後、三っボタンス一ツのベスト背中部分にモアレ(波形)状のシミ跡が発覚しました。
位置は、ちょうどベルトの中央部分に当たります。
絵表示
発生原因 使用生地がポリエステルのタフタ(平織)であり、生地密度をみてみると粗いことがわかります。 タフタは、タテ糸に諸撚糸、ヨコ糸に片撚糸のタテ糸より太いものを使いち密に織り、細かいウネをもつ生地です。本来、タフタは織り密度がち密であるはずがこの生地の場合粗く、また、素材が摩擦強度の強いポリエステルであったため、着用中のベルト及び背広等との擦れで、生地のタテ糸の目が左右にずれ、目寄れ(スリップ)を起こしたものでしょう。 この生地がレーヨンだった場合、ツヤを出すため樹脂加工を施すため目寄れは起こしません。 また、タフタではなく、三つボタンの背広では一般的なサテンだった場合も、 目寄れは起きにくいでしょう。
結局、この製品はベストとしての素材と織り組織の組合わせが不適正であったために、モアレを起こしたものと考えられます。

←事例研究一覧(トップ)に戻る 次の事例研究へ→
(C)1996-2002 Textile Maintenance Association,Japan