ジャンパーの変色

紺に無地染めした葛城(21綾)織物生地を表に、ガンクラプチェックの綾織り地を裏地に使用したラグラン長袖の男子用ジャンパーです。クリーニング後、襟、右肩、両袖先及び前立てに日焼けしたような退色がみられました。
イメージ
組成表示 表:綿100% 裏:アクリル100%、中わた/ポリエステル100%
発生原因 イメージ退色部位を観察すると、きれいな紺色が赤身を帯びた灰色に退色し、毛羽立ちの先端が白く脱色しているのがわかります。 このような場合、退色部位と退色していない部位を注意してみることが大切です。
1. 退色は着用中擦れ易く、しかも直射日光の影響を受けやすい部位にみられる
2. 汗の影響を受けやすい部位であり、素材が吸湿性に優れる綿無地染 めであることにも注意する
3. 着用中に直射日光を受けにくい衿裏や前立て内側には、変色または退色はみられない
4. クリーニング中、特定部分のシミ抜き・強いプレス仕上げは行っていない
イメージ以上から、原因は、日光と汗により染色堅牢度が低下したところが擦れて摩擦変色を起こし、クリーニング後全体の汚れが落ちたために、変退色が一層はっきりしたものと推定できるでしょう。
クリーニングは、衣服全体を浸漬、回転、脱液、乾燥及び仕上げする工程で部分単位での洗浄は行いません。そういった工程を知っていれば、クリーニングが原因とは考えにくいのですが、お客さまはクリーニング後発覚した事故は、クリーニングが原因と考えがちです。お客さまにわかりやすく説明して、納得していただくことも、これからのクリーニング店に必要なことではないでしょうか。

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